賃貸と購入
賃貸と購入のどちらが得かは、一概に言えません。かつては「マイホームを持つこと」を一生の夢という人が多かったのですが、最近は「自分のライフスタイルが変化した場合に、賃貸のほうが、柔軟に対応できる」という意見も増えています。将来、お子さんが独立して、広い家・部屋が必要なくなったり、ご自身が怪我・事故・病気などで「階段の上り下りがつらくなる」ということも、あるかもしれません。購入・賃貸のどちらを選ぶ場合でも、その点には注意が必要でしょう。
「購入するほうがお金がたくさん必要」「賃貸のほうが安くて済む」というイメージがありますが、それは誤解です。確かに入居時の負担は賃貸のほうが低く抑えられます。しかし、一生その物件に住み続ける場合には、賃貸と購入の場合で大きな違いはありません。賃貸の場合には、仕事をリタイアしてからも家賃を引き続き支払う必要がありますので、若いうちから老後の家賃を貯蓄しておくことが必要ともなります。60才くらいまでに、ローンを完済する計画ならば、老後の住居費を前倒しで支払っていることになり、老後の負担が軽くなります。
一方、賃貸の場合には、老後になってから転居を考えても、なかなか難しい場合があります。高齢者向けマンションなどが販売されていますので、このことは今後、変化していくかもしれません。また、賃貸の場合には、仕事を辞めてからも家賃を払い続けなければならないので、そのことが負担となる人もいます。
賃貸と購入、どちらを選ぶのか、よく考えておきましょう。
非公開物件とは
不動産業者の広告で「非公開物件」というものを目にすることがあります。まず「公開物件」は、誰でも見ることができ、最近はインターネットを使っての広告も行われています。不動産仲介業者は「レインズ(正式には国土交通大臣の指定を受けた「指定流通機構」)」を利用することで、不動産の情報を得ています。レインズは、不動産仲介業者の間で物件情報を交換し、広く買い手をさがすためのシステムです。レインズに、ある業者(売主側)が物件を登録すると、他社もホームページやチラシなどで自由に広告できることになります。これを「公開物件」と読んでいます。
非公開物件とは、レインズを利用せず、自社の顧客にだけ紹介する物件です。不動産を売りに出す理由が「経済的に困窮しているから」だった場合には、ご近所に知られたくないかもしれません。物件を売りに出していることがわかれば、ご近所から「引っ越すつもりなの?」と聞かれてしまいますので、広告して欲しくないということもあるのです。また「住み替え・引っ越しを考えていること自体を、知られたくない」という方もいます。こういう場合には非公開物件として、不動産仲介業者にとっては、自社でお客様を探すことになります。
非公開物件を扱う不動産仲介業者のメリットとして、「うまくいけば売主・買主の両方から仲介手数料をもらえる」という場合もあります。ただ、この習慣が長く続いてきたことが、不動産業界の「不透明さ」にもつながっていますので、政治家の中には「両手数を禁止しよう」という意見を持つ人もいます。